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米国の対北朝鮮政策

26日、ヒル米国務次官補が北朝鮮とアメリカ、中国、韓国の四カ国による「朝鮮半島の平和メカニズム」に関する協議を年内に開始したいと表明しました。既に六カ国協議という場が存在する中で、日本とロシアを外した新たな協議体への期待をにじませた米国の姿勢は、我が国にとっても重要なメッセージを含んでいると受け取らざるを得ません。
安倍政権は発足当初から、対北朝鮮強硬路線をとってきましたが、私はそれ自体は当然の姿勢だと考えています。ただ、私が従来から指摘し続けてきたことは、米国は米国の国益に沿って北朝鮮政策を展開しているのであり、未来永劫日本と歩調を合わせてくれるわけではないことを認識すべきだということです。その認識に立てば、日本との共同歩調がどう米国の国益に叶うのかを、粘り強く米国に説明し、説得し続けることが必要だということは容易に理解可能です。
しかしながら安倍政権は、米国は無条件に日本の強硬姿勢を支持してくれると油断していた向きがあり、先般来の北朝鮮資金の送金問題に関しても、ほとんど傍観姿勢を貫いてきました。良くも悪くも小泉政権時代は、ブッシュ大統領との信頼関係、相互依存関係が日米関係の中心にあり、その意味では両国の足並みが最後は揃うという安定感があったことは事実です。しかしながら、安倍総理は未だ、自分で汗をかいて米国との信頼関係醸成に努めた形跡がみられません。
米国は非常にシビアに自国の国益を追求する国家ですから、私たち自身も米国の強大な政治力・軍事力を活用して、外交の実を上げることを真剣に考えないと、東アジア地域での政治的孤立化が徐々に進行していく事態は避けられないと思います。内政での混乱を理由に外交を停滞させることは許されません。外交戦略の立て直しが急務です。