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東京電力の電力供給制限

22日、東京電力が大口顧客(工場等電力を大量に消費する事業所を持つ企業等)に対し、需給調整契約に基づく電力供給制限を実施したことが大きく報道されました。17年ぶりということで、電力業界のみならず、産業界や一般家庭も含めて波紋が広がっています。
今回の電力不足の直接的な原因は、新潟県中越沖地震による被害で柏崎刈羽原発が操業停止を余儀なくされていることに加え、この夏の猛暑により電力需要が増加していることだと言われています。いずれも自然の関わることであり、その責めを電力会社のみに負わせることは酷と言えるかもしれませんが、エネルギーの安定的な供給は、経済を支える基盤であると同時に、安心して暮らせる国民生活を支える最も重要な基盤の一つでもあります。これから残暑の時期を迎え、更に電力需要が伸びる可能性もあります。東京電力には、万全の危機管理体制を整えてもらわねばなりません。

中長期的に考えると、日本のエネルギー政策について抜本的な見直しをする時期に来ているのではないかという問題意識を持たざるを得ません。脱石油、脱火力という観点から原子力発電にシフトしてきたこと自体は、全否定されるべきではないと思いますが、より環境負荷の少ないエネルギー源へのシフトも戦略に組み込んで行かなければなりません。
エネルギー問題は、経済産業省が主管しているだけに、産業界の目線が中心になりがちで、ややもすれば環境の視点、安全保障の視点が軽視されがちです。日本は自国の資源に乏しい中、独自の成長モデルで経済成長を成し遂げ、その果実を享受してきた歴史があります。これからの時代、まさに世界的に大きな環境制約がある中で経済成長を持続すると同時に、途上国も含め、環境と成長を両立するような国際協力のモデルをつくっていかなければならないと考えています。