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道路特定財源

揮発油税の暫定税率維持の問題に関する議論が激しくなっています。ご存知のとおり、民主党は暫定税率を廃止し、ガソリンを25円値下げできるという主張を掲げています。
納税者サイドからみると、暫定税率の廃止はガソリンの値下げと減税いう形でありがたいわけですが、行政側からみると、今まで道路特定財源として入ってきていたお金がなくなるわけですから、これまでと同じように道路整備にお金を支出することは難しくなります。そこで、地方自治体も含め、道路特定財源に関連する行政機関はこぞって暫定税率維持の陳情に駆け回っているわけです。

私は、まだまだ必要な道路があることも認識していますし、それを整備していくことも重要だと考えています。地元にも第二阪和をはじめ、整備すべき道路はたくさんあります。ただ、「特定財源」という形で、その他の政策課題に優先して常に道路を作る税金を担保することが国家として最善の方法なのか、という点では議論の余地があると思います。
当初、昭和49年度からの2年間の「暫定」措置として上乗せされた税率が、今日に至るまで続いているというのは、どう考えてもおかしなことです。当時と今日では、わが国の経済・社会のあり方も、道路整備の状況もまったく異なるわけで、それを道路特定財源という形で使途を限定することの今日的な意味はほとんど失われていると考えるべきではないでしょうか。

暫定税率の廃止は、ガソリン価格が25円下がるということ以上の意味があります。道路特定財源が一般財源化されれば、真に必要な道路とは何か、国民が国や地方自治体に求める公共サービス、公共事業とはいったい何かといった問題について、政治も行政も、そして国民自身も真剣に考えることを要求されるのです。
特定財源の世界では、「この道路ができるのか、それともあの道路ができるのか」という狭い環境下で事業と予算の獲り合いがされていたわけですが、一般財源化されれば、医療や介護といった分野に予算を配分すべきなのか、道路整備に予算を配分すべきなのかといった根本的な資源配分の議論をする必要が出てきます。

暫定税率の廃止は、これまでの自民党政治の利権の構造を壊すことに他なりません。少々荒療治という観は否めませんが、この機を逃せばまた長い「暫定」税率が続くことになりかねません。皆さまのご理解を賜りたいと思います。