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小泉元首相の引退

昨晩、小泉元首相が次期衆院選に出馬せず、政界を引退するとの報が突然入ってきました。
先の自民党総裁選では、小池百合子議員を支援するなど、まだまだ意気軒高なところを見せていただけに、突然の引退表明に驚かざるを得ません。

小泉元首相が訴えた「聖域なき構造改革」の基本的な方向性には、私も共感するところがありましたが、郵政民営化、道路公団民営化など具体的な政策は、いずれも中途半端な形に終わり、「民営化で何がよくなったのか」が国民に実感できなかったことは、大変「残念」なことです。
私が「残念」と感じるのは、小泉改革の負の遺産によって、「構造改革」自体の意義が否定される風潮になりつつあるからです。
麻生首相が言うような旧来型の景気刺激策の経済効果がほとんどないことは、90年代の日本を振り返れば明らかであり、「構造改革」の手を緩めることなく、力強い日本を作らなけれればならない局面であることは疑いがありません。
世界の政治・経済の秩序が大きく変動している今こそ、日本が生まれ変わるチャンスでもあるということを忘れてはならないと思います。

小泉改革の最大の問題は、変革の過程でどうしても出てこざるを得ない「痛み」の部分に関して、「耐える」という言葉に象徴されるよう、弱者にしわ寄せをしてしまったところにあります。
変革の痛みに耐えられない社会的弱者と呼ばれる方々に対しては、これまで以上のセーフティネットを用意しなければ、社会は疲弊し、改革の理念はいずれ否定されてしまいます。
しかし、改革なくして日本に明るい未来はやってこないのであり、与党であれ、野党であれ、政治家は誤った楽観的幻想を国民に与えるべきではありません。

私は、一人の人間としても卓越した魅力を持った希代の政治家として、小泉元総理に敢えて「お疲れ様でした」と申し上げたいと思います。