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追加経済対策

昨日夜、麻生総理が追加経済対策に関して「住宅ローン減税は過去最高のところまで引き上げろ」と指示したと報じられています。他にも、道路特定財源の一般財源化の中で、一兆円を地方に交付することなどを直接指示したようです。
政府・与党の追加の経済対策案の詳細は、月末に明らかになるようですが、昨日のやり取りを聞いて、私は自民党政治の限界を改めて見たような気がします。

住宅ローン減税は、文字通り「住宅ローン残高」に対応して納めた税金を還付するもので、「住宅ローンをたくさん借りている人」で「税金をたくさん納めている人」に納めた税金を戻す仕組みです。この制度自体を悪いとは思いませんが、現在必要なのは、「住宅投資及び関連する消費」を喚起することです。現在のように将来の収入や生活に不安がある時期においては、不動産を担保に多額・長期のローンを借りることを勧奨しても、関連消費は限定的でしょうし、住宅購入後の生活はさらに切り詰めざるを得ないわけで、中期的には消費をさらに低迷させる恐れもあります。住宅ローン減税の拡充は、言わば個人にリスクを負担させて、一時的に住宅・不動産業界をテコ入れするという性質のものであり、今必要な経済対策とは言えないのではないでしょうか。

経済対策は、特定の業界を救うためではなく、日本経済全体に活力を取り戻すものでなくてはなりません。これからの日本が、どのような産業で世界との競争に勝ち抜いていこうとしているのか、明確な産業政策に基づいて、国家として将来に向けた投資を行うことこそ重要でしょう。
また、定額減税も費用対効果が曖昧なばらまきの色彩が大変強いものです。
同じ2兆円規模であれば、民主党が提案しているような子ども手当に近いものを給付した方が、政策的な意図はずっと明確になります。「生活が苦しくなったと思うので一律に配ります」という減税は、経済対策としての効果はほとんど期待できません。将来自分が収める税金を前借しているに過ぎない、ということが透けて見えるような稚拙なばらまきで、日本の経済と財政をこれ以上痛めつけるのはやめて頂きたいものです。

これ以上日本を滅茶苦茶にする前に、麻生総理には即刻衆議院を解散して頂きたいと強く申し上げたいと思います。