« 2010年04月 | メイン | 2010年06月 »

2010年05月28日

全国知事会議

昨日開かれた全国知事会議に鳩山首相が出席し、米軍基地問題を巡る沖縄の負担軽減に向けた協力を求めました。
出席した知事の多くは厳しい態度を示していたようですし、メディアの報道ぶりも総理の行動を評価するものはほとんどありませんでした。

しかしながら、私は総理が知事会の場で、沖縄の負担軽減に協力して欲しいという思いを直接語ったことには、一定の意味があると思っています。
各知事が、沖縄の負担軽減が必要であるという総論には賛成しながらも、自らの地元にその負担が来ることに関して消極的になるのは政治家の立場として理解できる面もあります。
今後のプロセスの中で、具体的に候補地を絞り込みながら各地域に負担の受け入れを要請していくためには、日米合意を前にした段階で、総理自らが地方のリーダーに直接説明をし、要請をしておくことは不可欠な段取りだったのだと私は思います。

唯一、わが国の安全保障のコストを負担していないことを自ら認め、応分の努力と負担に前向きな姿勢を示された橋下大阪府知事には、地方のリーダーとして改めて尊敬の念を抱いたところです。
地域主権の新たな時代には、地方の立場を狭い視点で捉え、主張するのではなく、時には地元の利害を乗り越え、自らリスクを取って国家国民を思う気持ちを表現することが重要なのだと改めて気づかされました。
橋下知事とは、関西圏の空港問題等をはじめ、これまでも折りに触れ意見交換をしてきましたが、同年代の政治家としてこれからも共に多くのことを学び、国民・府民のために尽くしていきたいと感じたところです。

2010年05月21日

サラリーマン川柳

昨日、大手生命保険会社の第一生命が第23回サラリーマン川柳コンクールの人気投票の結果を発表しました。一位は
「仕分け人 妻に比べりゃ まだ甘い」
という句で、政権交代後の事業仕分けをモチーフに、家庭の状況を描いた作品でした。
歴代の上位入賞作品をみると、川柳という性格上家庭や会社の人間関係をコミカルに描いた作品が多いのですが、10年弱さかのぼると、
第14回(2001年) 「ドットコム どこが混むのと 聞く上司」
第15回(2002年) 「デジカメの エサはなんだと 孫に聞く」
という句が一位で、インターネット環境が一般家庭にも急速に入り込んできたイノベーション(技術革新)の時代背景がにじみ出ていて、大変興味深く感じるところです。

イノベーションが、国家やそこに暮らす人々の生活水準や利便を全体として底上げすることは明らかだと思うのですが、それは万人に等しく行き渡るものではなく、ある程度の差をもって国民に伝わっていきます。
「格差社会」という言葉がわが国では一般的に使われるようになりましたが、今や成長著しい中国においても、国民間の格差の問題は大きな国家的課題となっているわけです。
私の従来からの考え方は、結果の平等ではなく機会の平等を重視すること、ただし、セーフティネットについてはこれまでのあり方を見直し、真の弱者に行き届くよう充実させるということです。
皆が同じ考え方を持ち、同じ方向を向いて生きる必要はありません。
日本のように成熟期を迎えた国家において、それぞれの人や地域が、それぞれ生き方、あり方、幸福を自ら考え決定していくことは当然だと思います。

一度作ったコンクリートは、そこにただ存在し続けるか、或いは壊すしかありませんが、人は成長し、変わり行くものです。
「コンクリートから人へ」という言葉は、多様な価値を認め、豊かな文化国家へ脱皮していく方向性を示すものでもあると私は解しています。

2010年05月14日

景気回復と政治

様々な経済関連指標、企業各社の決算状況など、景気が回復基調に乗りつつあることを示す数字が増えてきました。
ただ、働く人たちが景気回復を実感するためには、やはり所得と雇用の改善がみられることが重要であり、政府として足もとの数字を過大に評価することなく、更に気を引き締めて景気対策に取り組んでいくことが必要だと思います。

景気回復を確かなものとする前提として重要なのは、政治、政策が安定し、予見可能になるということだと思います。
企業はある程度中長期の見通しが立たなければ、積極的な投資は控えざるを得ません。
例えば、企業や個人の環境関連投資・消費に関して言えば、具体的な制度設計も含め、中期的に安定した支援施策の方向性が示されなければ、今盛り上がっている環境投資・消費も一過性のものに終わってしまう懸念もあります。
また、民主党政権が不安定な状況にあると市場がみなせば、ただでさえ日本を敬遠しがちな海外の投資資金が、更に日本を素通りすることになりかねません。

政権交代からまだ一年も経っていません。
政府にも、民主党にも数多く反省すべき点、正すべき点はありますし、国民の皆さんのご批判は甘んじて受けなければなりません。
しかしながら、大切なことは、誤りがあればそれを正しく認識し、日々改善し、そして次の予算・政策に生かしていくというサイクルをしっかりと回していくことだと思います。
誰かに責任を押し付けたり、誰かを悪者に仕立て上げたりして政権をたらい回しにしても、国民の生活は決してよくなるわけではないのです。
私は昨年夏の選挙におけるマニフェストで国民の皆さまにお約束したことを守るべく、国土交通大臣政務官として全力を尽くしています。
任期4年の内、まだ5分の1も経過していないのです。
とことんあきらめず、公約達成に邁進することが政府に入ったものの務めだと強く心に刻んでいます。

2010年05月07日

ギリシャ

巨額の財政赤字に悩むギリシャの支援策を巡って欧州市場が混乱しています。
6日にはユーロ安が急速に進み、またそれにつれて世界各国の株式相場も大幅な下落を記録しています。
基本的にはユーロ圏内部の問題ではありますが、金融市場は世界的に一体化しており、ドルや円も含め混乱が長期化すれば、実体経済への影響も避けられません。
企業活動においては、マクロ経済情勢の見通しが立たなくなることは大変なリスクであり、混乱を最小限にとどめるために、EUはもちろんのこと、各国の金融当局が緊密に連携を取ることが必要です。

日本もまた巨額の財政赤字を有しており、同様のリスクがあるという論評をしているマスコミもありますが、短期的にはそのようなリスクは小さいとみてよいと思います。
比較的高い貯蓄率に支えられて積み上がっている1400兆円に上る個人金融資産、潤沢な外貨準備、往時より衰えたとはいえ依然として強い産業競争力などを考慮すれば、日本の短期的な財務リスクはそれほど高くなく、格付も高水準を維持しています。

しかしながら、だからといって現状に安心していいということではありません。
現在のような巨額の単年度の財政赤字が、持続可能ではないということは明らかであり、一層の歳出の効率化が求められていることは言うまでもありません。
そして何より、税収を上げ財政の健全化を図るために、経済全体を活性化し、パイを大きくしていくという取り組みが重要だと思います。

今月中旬には、国土交通省成長戦略会議の最終報告が提出されます。
私はこの報告が、政権交代によって日本経済が大きく舵を切る第一歩になると確信しています。
政府の一つひとつの取り組みが国民の皆さんの生活向上につながるよう、日々努力を続けて参ります。