« 米中首脳会談と日中関係 | メイン | 関空再生 »

再仕分け

行政刷新会議による事業仕分け(再仕分け)が今週行われています。
メディアでも大きく取り上げられていますので、ご存知の方も多いと思いますが、過去の仕分け結果が事業見直しに十分反映されず、看板を掛け替えて存続している事例もあるということで、厳しい指摘を受けているようです。

少し専門的な話になりますが、そもそも「事業仕分け」の考え方を遡ると、地方自治体で90年代後半から実施され始めた「事務事業評価」という制度に行きつきます。
当初は行政内部の評価制度だったものが、様々に派生をしていきましたが、その一つの形がいま行政刷新会議で取り組んでいる、外部仕分け人を活用し、公開の場で行うという「事業仕分け」の方法論だと思います。
私は透明性を確保できるこのやり方は大変素晴らしいものだと思いますが、欠点の一つは、仕分け人と行政側(官僚)の対立構造をいたずらにあおる傾向があるということです。
特にメディアがこれを増幅して報道するという現状においては、双方が率直に議論し、納得をするというプロセスがないがしろにされ、ともすれば官僚を悪者にして予算や事業を削ることが成果であるかのように勘違いをしている仕分け人もいるように見受けられるのは残念なことだと感じています。

私は、行政組織であれ、民間企業であれ、改革の成否を握るのは現場で働く人たちの「意識」そのものがどれだけ変化するかだと思います。
そのためには、彼ら自身が外部からの指摘を納得して腹に落とし込めるようなコミュニケーションのプロセスが大変重要だと思っています。
生産性・効率性を向上させ、成果を高める方法は、予算を削ることだけではありません。
職員一人ひとりの労働生産性を向上させることも有効な方策の一つです。
そのためには、官僚のモチベーションを向上させ、国民目線で仕事をするような意識改革が重要ですが、これは多額の予算がかかることではなく、総理をはじめ、各省政務三役のリーダーシップとマネジメントのあり方によるところが大きいのだと思います。
組織の意識改革は、地味で息の長い取り組みが必要であり、今しっかりと種をまいておかなければ、税金の浪費が繰り返される構造はいつまでも変わりません。
私も政務官は退きましたが、役所の改革を引き続きしっかりとフォローしていきたいと考えています。