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中東の民主化

エジプトでムバラク大統領の辞任を求めるデモが続いています。
エジプトは、イスラム世界での影響力も大きい親米国家であっただけに、より民主的な体制に平和的なプロセスで移行できるか、世界の注目を集めています。
中東では、他にもいくつかの国で民主的とは言えない統治体制の国があり、民主化を求める騒乱が起こっていると伝えられています。

とりわけエジプトの混乱は、わが国も含めた世界全体に大きな影響を及ぼすリスクがあります。
政治的には、民主化の波がアジアでも北朝鮮のような独裁国家や、中国のような一党支配の国家にも波及する恐れがあります。
民主化の流れ自体は、積極的に評価すべきものと考えるべきですが、これを平和裏に社会的な混乱が少ない形で進めて行くことは、大変な困難が伴うと覚悟しなければなりません。
また軍事的観点から見るとエジプトは、核保有国でありイスラム諸国と対立しているイスラエルとも深い関係があり、今回の事態が中東の軍事バランスにも影響を及ぼすことは避けられないでしょう。

経済的にも様々な影響が懸念されます。
世界的な産油国がひしめく中東情勢の混乱は、原油や天然ガスといったエネルギーの安定供給に懸念をもたらすほか、資源相場の高騰といったリスクも含め、金融の世界にも少なからぬ影響を及ぼしそうです。

現在米国を中心に、ムバラク大統領の辞任、エジプトの民主化を速やかに進める方向での外交努力がなされていると伝えられていますが、わが国も様々なリスクに対応した外交的な努力を行うと共に、特にアジアにおける情勢の変化にアンテナをしっかりと立てて、速やかに対応できる態勢を整える必要があると考えています。
国会では、予算委員会が連日開かれていますが、国内問題だけでなく、わが国の果たすべき国際的な役割や、守るべき国益について、与野党ともにしっかりと議論をしていかねばなりません。