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新しい電源開発

東日本大震災を境として、わが国を取り巻く環境は一変しました。
わが国の経済・社会を動かしていた価値観を根底から覆すほどの衝撃があったと言っても過言ではないでしょう。
未だ余震は続き、福島の原子力発電所も予断を許す状況ではありませんが、復興に向けて歩みを進めなければなりません。

首都圏を中心とした東日本の経済・社会活動を考える上で、現在極めて優先順位の高い課題として考えられているのが電力不足の問題です。
これまで、東京電力をはじめとして、大手電力会社はほぼ地域独占の経営形態にあり、安定した経営を続けてきました。
わが国において、長期にわたる電力供給の制約によって経済活動が停滞したり、私たちの生活の質が下がったりするというようなことはほとんど予想されていなかったと言ってよいと思います。
この夏の電力不足に備え、大企業を中心とする大口需要者から個人に至るまで、全ての人たちが節電への取り組みをしなければならないことは言うまでもありませんが、ここは少しポジティブな視点をもって、この機会に私たちの生活様式、これまでの経済活動の常識をゼロベースで見直す良い機会と捉える事も必要なのだと感じます。

大手電力会社は、原子力発電の推進には熱心でしたが、太陽光や風力など自然エネルギーの活用に関しては、決して積極的ではありませんでした。
電力会社の経営の立場から見ると、自然エネルギーは安定的な供給源とは言えないからです。
しかし、原発が抱えていたリスクをまざまざと見せつけられている今、わが国は総力を挙げて原発に代わる新しいエネルギー源を探し、また蓄電技術を飛躍的に向上させる研究開発にも取り組まなければなりません。
より少ないエネルギー消費で、質の高い経済・社会活動を営む知恵を出し合うことも必要になるでしょう。
いずれも大きな国家プロジェクトであり、また私たち一人一人が真剣に向き合うべき国民運動的なものでもあります。

このような経済・社会構造の大きな転換には、多くの時間と労力、そして何よりも国民の皆さんの理解と協力を得ることが必要です。
一日一日、一歩一歩前進するのみです。