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中国高速鉄道事故に思う

23日夜に発生した中国の高速鉄道の事故を巡り中国が揺れています。
鉄道事故の原因の一つが信号機の不具合にあったことなどが明らかにされつつありますが、中国当局の情報開示や対応に不信感が募っているだけに、何が真実かを慎重に見極めなければなりません。
今回の中国での鉄道事故とそれに関連する政府の対応について、日本を含め世界の報道ぶりはほぼ共通しています。
・中国が経済発展と国威発揚を意図する余り、安全性を軽視して鉄道整備を急ぎすぎたことへの批判
・事故対応については、初期においては事故の重大性を隠蔽して鉄道運行の早期復旧を急ぎ、国民の批判が高じた現在においては、政府・共産党批判が広がることを防ぐため、鉄道省・事業者等現場の責任を厳しく追及し始めたことへの批判
などが主な論調でしょう。

新幹線に象徴される高速鉄道技術に関しては、日本は世界最先端にあり、日本での報道ぶりも勢い「先輩国」としての目線で日本の先進性と中国の未熟さを比較するものになっています。
ただ、私は今回の事故を他山の石としなければならないと感じるところもあります。
わが国も福島の原子力事故においては、当初情報開示が遅れたり不十分だったりして、地域の方はもちろんのこと、国民全体の不信や怒りを買いました。
それは今なお完全に払拭できたとは言い難いものがあります。
原子力を扱う行政・事業者・監督者が一体となって「原子力ムラ」を形成し、原子力発電の安全性を過大評価し、潜在していたリスクに皆で目をつぶり、結果として重大な事故を起こしてしまうという現実を招いたわけです。
国家が先進的であるか否かに関わらず、適切なガバナンス(統治・統制)を効かせなければ、組織は腐敗し、国民が大きなリスクにさらされたり、負担を強いられたりするのは同じ構造です。

「組織をオープンにし、意思決定を透明化し、説明責任を果たす。」
「リスクを直視し、自らの揺るがない信念のもとにそれに対応する。」
次の民主党代表、そして日本の総理大臣には、そのような政治家に就いて頂かなければならないと思っています。