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日経平均1万円台回復

14日の終値で、日経平均株価が7カ月半ぶりに1万円を回復しました。
株価は企業の将来の業績を反映すると言われる指標ですので、市場の見方としてわが国企業の業績見通しに明るい期待を持ち始めた表れとも言え、久しぶりの明るいニュースだと思います。

ただ、その直接的な要因が「円安」にあることも事実です。
これまでは「円高・株安」の連鎖がわが国経済を苦しめてきましたが、世界的な資金の流れの潮目が変わりつつあるようです。
1990年代には「良い円高、悪い円高」という議論があったのを思い出しますが、円安にも歓迎すべき円安と、そうでない円安があると言えます。
70円台まで進んでいたこのところの急激な円高は経済実態を反映しない行きすぎたものと言えるでしょうが、だからと言って円安になればなるほどよいというわけではありません。
輸入物価は確実に上昇するわけですし、このところの原油高傾向と相まって、火力シフトを余儀なくされている発電コストは中期的に更に上昇することにならざるを得ないでしょう。
また、わが国の巨額の財政赤字への警戒感は潜在的に市場に存在しているわけで、これが顕在化し投機筋のターゲットにされるような事態になれば、コントロールし難い円安と長期金利の上昇が発生するというリスクもあります。

政府は、このところの円安・株高傾向に安心することなく、この機を捉えてデフレを脱却し、企業の国内投資を促進するような施策を追加的に打ち出し、自律的な成長を持続できるようにわが国経済の体質転換を急がねばなりません。
税と社会保障の一体改革の党内議論も佳境を迎えていますが、わが国の経済・財政の問題は、一国の国内問題ではなく、世界の経済・金融にも大きな影響を及ぼすものです。
例によってマスコミは党内対立を強調した報道をしますが、党内議論の過程で賛否双方の立場から様々な論点が提起されることは決して悪い事ではありません。
それぞれの点について議論を尽くし、必要な修正があればそれを施した上で、党が一致して法案を了承するというのが与党として責任ある対応だと思います。
私も、党内事情優先の内向きの議論ではなく、国民と市場を意識して議論を尽くして参ります。