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ギリシャ情勢の憂鬱

ヨーロッパが再び緊迫しています。
ギリシャ総選挙後の連立政権樹立が不調に終わり、再選挙の運びとなったことで、ギリシャの財政再建への歩みに再び暗雲がたれこめているということです。
既に金融機関からの預金流出が始まっているとも言われ、今後資金不足が予想されるギリシャ金融機関の資金繰りがひっ迫するような事態になれば、更に危機的な状況を覚悟しなければなりません。

わが国も財政的には大変深刻な状況にあります。
ギリシャの状況になぞらえて危機感を煽ることは適切ではないと思いますが、国際金融市場はギリシャの次の「標的」を探しているわけで、イタリアやスペインなどの経済規模の比較的大きな南欧諸国の金融指標にも動揺が広がりつつあります。
このところのわが国の金融・為替市場の動きをみると、長期金利の低下、円高傾向の再燃と、市場はまだわが国を経済的には安全な国の一つとして評価していることが伺えますし、直近のGDPの動きも復興需要や個人消費に下支えされ堅調な動きを見せているようです。

しかし、だからこそ今のうちにしっかりと腰を据えて社会保障と税の一体改革について議論し、国民的な合意のもとで、持続可能な日本経済のあり方を構想し、共有すべきだと思います。
ギリシャのように極限まで財政的に追い込まれた状況では、改革の主導権は債権国に握られてしまうのであり、国民経済を第一に考える猶予は与えられないものと覚悟しなければなりません。

消費税率アップのタイミングや逆進性対策など、議員間で賛否が交錯する問題も数多くありますが、もはや議論から逃げて先送りすることは許されません。
ギリシャと異なり、わが国には幸運にもまだ自らの判断で改革を構想し、実行する時間が残されています。
与野党問わず、政治家はこの問題に正面から取り組み、互いに歩み寄って成案を得る努力をし、わが国の未来への責任を共有すべきだと思います。