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大飯原発の再稼働

大飯原発の再稼働について、来週にも総理が決断するとの報道が出ています。
この間の政府の対応については、多くのご批判があるところですが、私も与党議員の立場ではありますが、大変問題があると思っているところです。

第一の問題は、東日本大震災の発生、福島原発事故以降、これまで一年以上の時間が経過し、原発のあり方、今後のわが国のエネルギー政策の問題を議論する十分な時間がありながら、その時間を空費してきた観があることです。
もちろん、関係者の皆さんがそれぞれの持ち場で全力を尽くしておられることは承知していますが、このタイミングまで将来のエネルギー政策について国民的な議論が喚起されてこなかったこと、そして結果として今後の長期的な方向性が何も示されていないことは大変な問題だと思います。

第二の問題は、上記にも関連しますが、この間の議論の進捗の遅さは、「原発再稼働やむ無し」という結論を得るために、いわゆる「原子力村」の関係者によって意図的に画策されたものではないかと思えるほどの遅滞だということです。
消費税や社会保障の問題について、様々な逆風を乗り越えてこれだけの準備を進められる政府が、エネルギー政策については一年以上かけて何も決められないというのは、全く不可思議と言わざるを得ません。

第三の問題は、議論が想定通りに進まず、夏場に十分な発電量が確保できない場合のリスク管理として、原発を再稼働する以外の多様な選択肢を予備的に準備すべきだったということです。
このブログでも累次にわたって指摘してきましたが、蓄電や発電力の分散に関しては、少なくとも大胆に予算措置をすれば飛躍的な普及が見込まれる分野であり、思い切った施策が必要だと思います。
再生可能エネルギーの買取価格の決定についても、当初予定より大幅に遅れた結果、事業者の取り組みも後ろ倒しになってしまいました。

今後も原発の再稼働を大前提としてエネルギー政策を考えていると、今年の冬、来年の夏も同じような危機に見舞われる可能性がないとは言えません。

もちろん私も与党議員として、この間の経緯に責任を感じています。
私は原発再稼働絶対反対という主張をするつもりはありませんが、この間の政府の対応に無条件に首肯して賛意を示すわけには行きません。
今後のエネルギー供給を議論するに際しては、原発抜きでも安心して社会・経済活動が営めるような備えをした上で、リスク・コストも含め冷静に原発再稼働の可否を意思決定できる環境を整えなければなりません。
この夏のように、「原発を再稼働できなければ停電するかも!」という脅迫じみた圧力を感じながら、国民に判断を迫るような事態は絶対に繰り返してはなりません。