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新関空会社の中期計画

今週、新関西国際空港株式会社の中期経営計画が発表されました。
関空・伊丹の経営統合後初めての本格的な戦略プログラムの立案ということで、ビジョンから具体的な数値目標まで、大変意欲的な計画となっています。
ただ、計画は実行・実現が伴ってこそ意味があるものですから、安藤社長をはじめ新関空会社の皆さんには、顧客目線を第一に新しい課題に果敢にチャレンジして行って頂きたいと期待しています。

この長安通信でも何度か述べていますが、政権交代によって起こった変化の中で、特に航空分野では大きな前進があったと胸を張ることができます。
政権交代前は、旧関空会社は1兆円を超える負債を抱え、新規投資もままならず借金と利息の返済に圧迫され苦しい経営を続けていました。
国管理の伊丹空港との不毛な競争の中で、利便性は向上するというよりむしろ後退する局面が長く続いていたわけです。
空港利用客にとっても、航空会社にとっても不幸な状況が続き、財政上も国から多額の補給金を受けて、何とか資金繰りをつけるという状況でした。

政権交代後の経営統合による一番大きな変化は、「現場が知恵を絞り、自ら努力をし、顧客サービスを向上させる」というサイクルが回り始めたということだと思います。
統合前は毎年多額の税金が投入される中で、財政当局の厳しい査定を受けながら、様々な制約の中で最低限の投資しか行うことができませんでした。
しかし経営統合によって、自らの努力で経営効率化を進め、資金を捻出し、ある程度自由に投資の意思決定ができるようになりつつあります。
最も顧客のニーズを知る現場が、自らのリスクで投資計画を立て、迅速に実行し、顧客満足を向上させていくことは、とりわけ経営環境の変化の激しい航空業界においては大変重要なことだと思います。

かつて実情を知らない人から「無駄な公共事業」の一例に挙げられることもあった関空ですが、今やわが国の公共事業の再生とコンセッション(民間運営化)の先進事例として注目を集めつつあります。
国土交通副大臣として、最後までしっかり支援していきたいと思っています。