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インフラ輸出と外交戦略

今週15日、全日空が12年ぶりにミャンマーへの直行便を復活させたというニュースが大きく取り上げられました。
ミャンマーは軍事政権時代に欧米諸国を中心に経済制裁を科されていたこともあり、わが国とも経済的なつながりが深まっていませんでした。
このところ民主化が進展し、制裁も緩和されたことから、日本企業も本格的な進出の機運が高まっています。

このところいわゆる「チャイナ・リスク」が改めて経済界で強く意識されるところとなり、生産国としての中国に過度に依存していた業界を中心に、より低コストでの生産が可能な他のアジア諸国への拠点分散が真剣に検討されているという背景もあります。
また、政府レベルでもこの8月には、ミャンマーで「交通運輸技術合同セミナー」を開催し、交通・運輸分野のインフラ整備を中心に協力関係を深めていく道筋を模索しているところです。

アジアの国々と経済関係を深め、相互に貿易・投資の利益を享受することは極めて重要であると同時に、外交戦略上の視点も忘れてはなりません。
我々はこのところの隣国との外交問題を端緒として、中長期的な安全保障や経済成長戦略等の課題について再検討を迫られているわけですが、日本が真に独立した国家として近隣諸国との成熟した関係を築いていくためには、中国との経済・産業上の緊密なつながりが、わが国の存立を脅かす様なリスク要因にならないよう適切な施策を講じることが必要です。

私はミャンマーの隣国バングラデシュとの友好議連に所属し、先週には来日していた財務大臣らと昼食を共にし、更なる経済関係の強化を確認しあったところです。
外交上の成果は一日にして成るものではありません。
今は国土交通副大臣として、所管する分野でわが国の外交戦略に貢献できるものも少なくありませんので、外務省や経済産業省などとも連携してアジア諸国との関係強化に努めていきたいと考えています。